
この1-2年、気が付くと、NHKの朝の連続ドラマを見ています。
『ゲゲゲの女房』、『おひさま』・・・
で、今最後の週を迎えているのが『カーネーション』。
段々面白くなってきて、今では、タイマーで毎回予約して、夜見てます。
コシノヒロコ・ジュンコ・ミチコのファッションデザイナー「コシノ3姉妹」を
育て上げ、ご自身もファッションデザイナーだった小篠綾子の生涯を基にした
ドラマです。
当初の主人公は尾野真千子。半年の放映期間の内、5ヶ月を演じました。
この間は、主人公を中心としたいろんな人との、岸和田弁による超テンポのいい
掛け合いが魅力でした。
特に、仕事のパートナーというか、腐れ縁仲間というか、ほっしゃん。(なぜ
『ほっしゃん』でなく『ほっしゃん。』と芸名に『。』が付くのか分からない
けど)は最高でした。
残り1ヶ月となって、何と主人公が夏木マリに交代。別に尾野真千子が病気に
なったというようなことではなく、計画的に交代です。これまでが面白かった
だけに、大いに心配しましたし、最初は違和感がありました。
しかし回を重ねるに連れ、夏木マリ演じる60歳を超えた主人公・糸子が実に
自然になってきて、今や以前尾野真千子が演じていたことすら忘れるほどです。
テンポはスローになりましたが、まったく違った味わいがあるのです。
糸子の台詞が人生についていろんなことを気づかせ、学ばせてくれるのです。
先週も、とても印象的なシーンがありました。
糸子が通院している病院から、院内でのファッションショーを依頼されました。
「我われの病院の看護婦をモデルにして」
という依頼でしたが、糸子は、
「引き受ける条件として、希望する患者さんもぜひ!」
患者の安全を主張する病院側との折衷案で、軽症の患者ならということに
落ち着きました。
ところがショーを目前にして、重症患者のモデルに大反対していた
婦長さんから、
「ぜひもう一人モデルに加えて欲しい」
と紹介されたのは、小さな二人の息子を持つ末期がんの女性でした。
なぜショーに出たかったかと聞かれたその女性は、
(以下の引用は、NHKのブログから引用させてもらっています)
「子供が2人居てるんです…その子らに見せちゃりたいと思たんです…
こない痩せてしもて髪もなくなってしもて…もちろん私も辛いです、
でも…母親がそないなっていくのを見てるあの子らの気持ちを思たら
たまらへんのです。
主人に連れられて病室に入って来る時のいつも脅えるような顔が
可哀相で辛あて…幸せにしちゃりたいのに…悲しませる事しか
でけへんで…」
これに対しての糸子の話がすばらしかった。
「うちは今88や!そら88歳も大概なもんなんやで?体はあちこち弱るし
なあ…杖ないと歩けんし、いつ死んだかておかしない年よって、
いつ会うても娘らの顔には、まず「心配。大丈夫なんか?お母ちゃん」
て書いちゃある。
…ほんでもなあ85超えたあたりかいな、ごっついエエこと気付いたんや、
教えちゃろか?
年取るちゅう事はな…奇跡を見せる資格が付くちゅうことなんや。
例えば若い子が元気に走り回ってたかて何もびっくりせえへんけど百歳が
走り回っていたらそんだけで奇跡やろ?…うちも88歳なって仕事も遊びも
やりたい放題や…好き勝手やってるだけやのに糸がえらい喜ぶんや。
老いる事が怖ない人間なんていてへん。年取ったらヨボヨボなって病気
なって孤独になる…けどそのウチももう大した事せんでも鰻食べたり
酒飲んだりするだけ人の役に立てるんや!ええ立場やろ?フフフ(笑)
…ほんでな、あんたかてそうなんやで。
笑てみ。にぃーって。
ほれ!ほんでもう奇跡や!末期ガン患者が笑たんや!みんな、末期ガン
なんかになったらもう二度と笑われへん思てんのに!あんたが笑うだけで
ごっつい奇跡を人に見せられる。
あんたがピッカピカにオシャレしてステージを幸せそうに歩く…
それだけでどんなけの人を勇気づけられるか希望を与えられるか…
今、自分がそういう資格…いやこらもう役目やな…役目を持ってるちゅう
事をよーう考えとき。
あんたの出番はトリや。
…あんたが奇跡になるんやで」
「アンタは、このショーの大事なトリや…他の子ぉらは幸せ見せなあかんけど、
アンタは、まだ一段ごっついもんを見せる役目があるんやったな?
…なんやった?
せや!…あんたが奇跡になるんや!ほんで見てる人らに奇跡を分けるんやで!
ええな」
そしてショー。
「私は三ヶ月前に…末期ガンと診断されました。
…でも決めました。私は幸せになります。
大好きなパパ、大好きなみーちゃん、ゆーちゃん。優しい先生方、看護婦
さん達、見ててね!私は、今もこれからも絶対幸せです!」
そして婦長さん、
「ありがとうございます!皆さんにもきっと奇跡が起こりますように!」
もうあと放送も4日のみ。
最後の最後まで楽しみにしてます。