
ツノ坊とメルツェが何だか賑やかなひとたちに囲まれていますね。
一体どうしたのか、順番にお話ししますね。
まずは質問です。
みなさん、オリーブってどんな木か知ってます?

こんな木なんですが、
オリーブオイルの最大の生産国はスペインってことも知ってました?
イタリアンレストランでよく出てくるので、イタリアっていうイメージ
を何となく持っていたんですが、スペインが最大の生産国ではなく、
圧倒的最大生産国なんだそうです。
確かにアンダルシアに来ると、どこへ行っても、もれなくオリーブの
木が付いてくるっていうくらいです。
そんなアンダルシアでも、
「360度見渡す限りのオリーブ畑を見せてやる」
とエミリオが案内してくれました。
頂上に協会がある小さな山のてっぺんに上がって見るそうで、車で
向かったのですが、やたら地元の老若男女が楽しくおしゃべり
しながら、結構な坂道を登っています。
そんなに人気のスポットなのかな〜と思っていると、道の両脇でも
BBQを楽しんでいるグループがいくつも、いくつも目につきました。
そんなジモピーたちを横目で見ながら、車で坂を登っていくと、突然、渋
滞にはまってしまいました。 まったく動きません。
どうしたのかと、メルツェが車を降りて、ジモピーに聞いてみると、
教会の女神像が山頂の教会と麓の村を行ったり来たり
するけど、今日がちょうど教会に戻る日だった。
でもそれがかなり遅れていて、それが終わるまでは、
車は通行止め。
ということでした。 じゃあ戻るかと言っても、狭い一本道で、すでに
我々の車の後ろにもう何台もの車が繋がっていて、最も決定的なのは
一方通行であるってこと。下山用の道は別にあるんです。。。
やむなくエミリオ一人を車に残し、我々はちょっと先の頂上の教会
まで徒歩で歩いて、セレモニーを見学することに。
本当は 一面のオリーブ畑を見に来たんですけどね 汗

登っていくと、我々の車の前には、何台ものコテコテに装飾された
コンボイ集団が。日本で言うと 花電車のような感じです。

そこにそれぞれの地域か親族グループか、何かの仲間が少ない
車でも10数名の、大きな車になると30名以上でしょうか、同じ
ユニフォームを着て、乗って、ワイワイ、ガヤガヤ、盛り上がって
います。

さて、頂上に到着すると、大勢の人が間近で見守ろうとひしめく中、
女神像が 今まさに10数名の正装した男性が担ぐお神輿のようなものの
上に乗って、教会に運び込まれようとするところでした。

このお神輿を担ぐ役に選ばれるのは、とても名誉なことで、そのために
何度もそのしきたりを体得するために練習を重ねなければならないし、
女神像はとても重いもので、首尾よくやり遂げることは大仕事で、
首を痛める人も珍しくないというほどなんだそうです。
だから無事運び込んだ男性は感激のあまり涙して教会から出て来るし、
それを見守っていた人も目が真っ赤な人、泣きじゃくる人もいて、
ビックリ!

儀式が終わると、お祭り騒ぎがさらに盛り上がります。
そんなに盛り上がらなくても、早く動いて、山から降りてくれないと
我々も下山できないよ〜 と思っていたら、ショッキングピンクの
ポロシャツを着た兄ちゃんが近付いてきて、

「まあ、一杯飲めよ」
と言ったんだと思うけど、飲み物を差し出して来ました。
これだけ盛り上がっているのに、付き合わないのも不粋なので、
「グラシアス」と頂きました。 白ワインでした。

で、コップから目を上げると、その組のトラクターに牽引された
トレーラーの窓から、料理を作っている二人のおっちゃんと目が
合いました。
その一人が、目配せしながら、脇から何か言いつつ、お皿を差し出し
ました。
きっと 「これ食えよ」 と言うことだと思って、お皿を受け取ろうと
するのに、向こうはお皿を手離しません。綱引き状態です。
どういうことだろうと訝しがっていたんですが、おっちゃんが
「ウノ、ウノ」って言ってます。
そうか、お皿ごとじゃなくって、そのお皿に盛ったものの
中から好きなものを「ひとつ取れよ」ってことなんだ!
(『ウノ』っていうのはスペイン語で 『1』です)
で、
「OK。 ウノ、ウノ」
と言って、チョリーソをひとつつまむと、ニッコリ笑って、今度は、
車の中に入って来いって手招きするんです。
一緒に盛り上がりたいのはやまやまなんですが、そうこうするうちに
やっと徐々に車も動き出し、エミリオの車も頂上へ到着しました。
予定外の渋滞だったので、それなりに急いで次の目的地へ向かわねば
ならないので、後ろ髪を引かれながらも、これにて失礼。

もちろん山のてっぺんから一面のオリーブ畑も堪能しましたよ。
壮観でした。