
少し前に、新聞の広告に、名古屋の有名な私立中高校の東海高校・中学の
「サタデー・プログラム」なる市民も参加できる土曜公開講座の案内が入って
いました。
「へぇ~、こんなことやってるんだ」
とその案内をみると、一日に全部で79の講座が開催されるそうで、よく
見ると私の大好きな『ドラゴン桜』の作者の三田紀房さんも講師として挙がって
いました。
早速聴講申し込みをして、今日がその講演でした。
東海中・高校は我が家の近くで、駐車場がないし、風が強いから自転車も大変
ということで、ツノ坊とふたりでブラブラ30分くらい歩いて出かけました。
まず驚いたのは、80近くの講演の講師依頼から会場準備、当日の運営など
すべてを生徒が担当していることです。
私が聴いた三田さんも、中学の生徒が数名だけで、先生の引率も無しに、東京の
三田さんの自宅まで出かけていって、講演依頼をしたそうです。
いや~、実に立派ですね。こういう自主性のある中学生がいるんですね。
彼らに拍手です
たくさんの会場の中で、我々の会場は300人くらい入るスタディールームと
いう部屋でしたが、開演15分くらい前に到着した時、すでにほぼ満員の状態
で、開演時には立ち見も出るほどでした。
生徒がほとんどだと思っていたのですが、半分以上は父兄とか一般社会人と
いった感じの人でした。
講演時間になって、
「一体どんな人なのかな~?」
とワクワクしてると、登場しました。
年齢は40歳くらいなんでしょうか、顔は結構若い感じですが、頭が・・・
講演は・・・、あんまり楽しくなかったです・・・
もっとドラゴン桜秘話みたいなものを期待してたんですが・・・
ドラゴン桜のキーワードとして三田さんが挙げたのは:
子供に「将来の夢は?」などとあまり強要しないこと。中・高生にとって
30歳の自分などとても想像できない。はるか先のこと。夢が無くても、
焦る必要は無い。
それより部活のノリで、目先のテストの点を取ることをゲームのように
楽しめばいい。
面白かったのは、マンガのマーケティングの部分でした。
マンガ雑誌では、掲載されているそれぞれのマンガのテーマが重複しない
ことが求められる。テーマの隙間を探したら、ちょうど学園もの・教師もの
だった。
このジャンルは一般的にはスポ根ものとなる。スポ根の典型が野球もので、
野球ものといえば、「目指せ甲子園」。そして甲子園目指しての特訓、
つまり目標に向かっての努力が人の感動を呼ぶ。
これを勉強に当てはめれば、甲子園は東大、そして受験に向かっての真剣な
勉強。
こうしてドラゴン桜の輪郭が決まったそうです。
質問タイムになったので、もちろん挙手
「テーマは大学受験となれば対象は高校生。しかし『モーニング』という
雑誌を買うのは30代のサラリーマン。でも中・高生の子供を持っていた
私は自分の子育てにとても役に立った。
一体このマンガは誰をターゲットに書こうと思ったのですか?」
という私の質問に対して、三田さん、
「いや~、いい質問ですね~」
と、次のように説明してくれました。
「漫画家によってはまったく参考にしない人もいるんですが、私は読者
アンケートの結果を慎重に分析します。
連載開始すると、まず30代半ばから後半の主婦から反応がありました。
旦那が通勤途上でマンガを買い、読んだものを自宅へ持ち帰る。
それを家で奥さんが読む。そして暇だから景品目当てにアンケートを
書くという一般的なパターンです。
ただその内容をよく分析すると、子育てに悩んでいて、子育てに関する
情報を欲しがっているということが分かったので、それからは子育ての
情報をどんどん盛り込むようにしました。
これが成功した秘訣だと思います」
成功するものは、それがマンガであっても、マーケットリサーチ、顧客の
声をじっくり聞くということが欠かせないんですね。
東海中・高のサタデー・プログラム生徒実行委員会のみんな、楽しい機会を
作ってくれてありがとう。