
お盆の頃に録画した、漫画家 水木しげるさんの戦争体験を描いた
『総員玉砕せよ!』をもとにしたドラマを、遅ればせながら見ました。

水木さんは、終戦間近、二等兵としてラバウル戦線にいて、壮絶な目に遭い、
片腕を失いながら、生き残りました。
「ゲゲゲの鬼太郎」で有名になりましたが、亡くなった戦友たちから、
「いつになったら、俺たちのことを描いてくれるんだ!」
という声なき声を聞いていました。「それ」を描くことは、ものすごい決意、
エネルギーが必要なことは水木さんにはよ~く分かっていて、ドラマでは
「描く」ことを決心するまでの心の葛藤も描かれていました。

こうして描かれた「総員玉砕せよ!」。そのマンガの、つまり水木さんの
戦争実体験と、昭和40年代当時の漫画家水木しげるの生活が交差しながら
ドラマは進行しました。
ラバウル本隊の戦意高揚のため、水木さんたちの支隊に「総員玉砕」命令が
下りました。しかし支隊長が負傷し、支隊長を本隊へ搬送する中で、命からがら
本隊へ合流できました。
ところが本隊では、
「総員玉砕を本国に伝達したのに、生き残っている兵がいることは
大問題だ。本隊の士気にも影響する」
ということで、生き残った兵士全員に改めて「玉砕」命令を下さいました。
何ということか! 「玉砕」した戦友がどうしても水木さんに描いて欲し
かったことがこれでした。 一体どうしてこんなことが起こったのでしょうか?
水木さんがインタビューを受けるシーンがありました。
「戦争で片腕を無くして、さぞ大変だったでしょうね?」
と聞かれて、
「片腕を無くしてからは天国だった。片腕を無くすまでは地獄だった」
なんて悲しい言葉でしょう。