
1976年のクーデターによって樹立されたアルゼンチン軍事政権。
軍事独裁政権下では、軍による拷問、拉致、虐殺が繰り返されました。
1985年、その政権は崩壊しましたが、誰もが自身の身の安全を考え、軍の過去の圧政の責任追及に
尻込みしていました。
そんな中、彼らを裁く裁判の担当に任命されてしまった検事。未だに軍を庇う旧体制が幅を利かす
中で、孤立無援。 そこへ、訴訟経験などほぼ皆無の若いメンバー数人が強力を申し出、チームと
なって、限られた訴訟準備時間の中、脅しや非難中傷にも屈せず、軍の元幹部たちと法廷で対決
しました。

しかし証人が見つかっても、恐怖から証言に応じてもらえず、裁判官の公平性すら怪しまれる中、
若いチームが踏ん張り、被告たちとガチンコ勝負を挑む。
自身や家族の身の安全を脅かされる心理的恐怖を間接的に描写する手法や、当時の実際の映像を
巧みに取り込んだ映像づくりがとても効果的です。

主人公である検事の最終弁論こそ、この映画のハイライト。
映像全体も暗めの色彩なので、夜、部屋の証明をやや落として観賞すると、よりすごみが
増すと思います。