
「東京に原発を誘致する!」
財政破綻の危機だった東京で、ある日突然、役所広司が扮する東京都知事が言い出した。
2004年の映画だから、役所広司やわき役たちがおかしいくらい若い。ここでまず笑えます。
「送電コストを考えたら、最も電気を使う東京にこそ原発を作るべきだ。
誘致すれば、多額の交付金も得られる。
場所なら(都庁の目の前の)新宿公園がある」

一体どういう映画なんだろう・・・と、ややあっけに取られている内に、物語はテンポよく
進んでいきます。
楽天的に、でも真剣に誘致を説く知事と、データを使い、淡々と反論する専門家のやり
取り。 そしてブラック的なジョークの数々。 徐々にこの映画の本質が見えてきます。
「なんで東京だけはダメなんだ!
新潟や福島の原発には賛成しているくせに」
「別に賛成している訳じゃ・・・」
「じゃあなんで傍観者でいられるんだ?
国の政策を傍観しているってのは、賛成していることと同じことだ」
さらに、さらに、重大な事件が発生し、最後の最後で、さらにひと言。
「甘いな。 こんなことで世界一無関心な東京都民が動くと思うか?
人は過去のことはすぐ忘れる。終わったことには関心は無い」
これ、2004年の作品です。 つまり東日本大震災での原発事故の7年前の作品です。
原発事故から10年が経過した今、日本人は動いたか? 忘れていないか?
「傍観しているってのは、賛成していることと同じだ」
で、

「え~この度、東京都に原子力発電所を誘致することを決定致しました」
この都知事の言葉で映画は終わりました
コメディーのようですが、実は我々一人ひとりに問い掛けて来る映画でした。
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