
76円台という超円高。輸出も30%くらいあるわが社としては
とても頭の痛い問題です。
円高下でもいかに業績を伸ばすかのヒントにならないかと手にした
のが、コマツの坂根正弘会長が書いた本。
「コマツが目指す『日本国籍グローバル企業』」という副題が
付いています。
2001年社長就任直後、創業以来初の赤字に直面しましたが、
構造改革を断行し、翌年からV字回復を達成し、2007年まで
大躍進の先頭を走った坂根さんが、自らのグローバル経営の秘訣を
具体例を元に説明してくれた本です。
私が参考になった点を紹介します。
まずは協力工場を大切にしていること。
大企業では、親会社だけが莫大な利益を上げているが、その下請
企業はいつも悲鳴を上げているケースがほとんどだと思います。
ところがコマツの協力工場は上場企業の平均利益率を上回る利益を
上げていること。それは偶然でなく、お互い Win-Win の関係が
実現できるよう指導しているそうです。
またリーマンショック後、協力工場が経営危機に陥った時は、
一緒に銀行へ説明、お願いに回ったというのも、すごい!
日本企業の強みを活かして、「競合メーカーが数年かかっても追い
付けないような際立った特徴を持つ」『ダントツ商品』を作るための
キーワードとして、『環境』『安全性』『情報通信技術』を掲げ、
その中から、建設機械の位置情報、稼動状況を衛星通信を経由して
送る機能や、『ハイブリッド建機』が誕生しました。
でも一番参考になったのは『コマツウェイ』でした。
「経営は代替わりしても、経営の基本としてこれだけは
踏襲してほしい」
という会社の軸を全社員に公表したものです。
マネジメントについては自分でまとめるが、全社員向けの部分は
成文化プロジェクトを作り、メンバーが社員にヒアリングして
まとめたというその作り方も、非常に参考になりました。
わが社でも『ISOWA書店』というチームがISOWAの経営
理念についてあれこれ研究してくれているので、彼らへの発展的
テーマとして取り組んでもらえるかも・・・と勝手に考えました。
「強みを磨き、代を重ねるごとに強くなる会社を
将来にわたって築き上げていく」
このための『コマツウェイ』。
この考え、すばらしいと思いました。
この本を読んでいたら、ちょうど日経の「復興の道筋を聞く」と
いう1面に掲載されていた連載コラム『新しい日本』の1回目に
坂根さんが登場しました。

今、最も話題の経営者のひとりです。